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「シグマクシス」社名決定の経緯が倉重英樹氏の「CEO日記」で紹介されました

倉重英樹氏が連載する「日経ビジネスオンラインCEO日記」にて、弊社が開発に携わった「シグマクシス」の社名決定の経緯が紹介されました。

― 日経ビジネスオンライン「倉重英樹のCEO日記」より ―

 「社名を外部に発注する? 社名なんぞ、経営者が自分でつけられなくてどうする!」

 創業する前、水面下で準備を進めていた時、「ジザイズの横井恵子さんに社名をお願いしたい」と提案してきたスタッフに、こう言い返した。社名を他人に頼むなんて仕事のサボタージュだ、くらいに思っていた。

 スタッフによると、横井さんはネーミングのデザイナーで、通信会社や金融機関の社名を“開発”しているという。「会社の名前をつける」という仕事があるとは思ってもみなかった。「へえー」と思ったものの、そのデザイナーに会おうという気にはやはりならなかった。

 ところがあきらめないスタッフは、気がついたらデザイナーの横井さんと私の顔合わせをセットしていた。根負けし、半信半疑で名刺を交換するところから、横井さんとつき合いを始めた。「どのような会社を創りたいのですか?」という質問に、「お客様、ビジネスパートナー、そして自社のコラボレーションで価値と喜びを創造したい」という、かねて練ってきたビジョンを話した。

会社のビジョンを具現した社名が誕生

 それ以降、横井さんの提案活動が始まってからは「目から鱗」の連続だった。会社のビジョンや想いが様々な名前案に表現されて、立体的になっていく。名前案を囲んで、各社から集まっている設立プロジェクトメンバー全員で議論するうちに、抽象的だった私たちの想いが徐々に言語化されていく。その過程は刺激的だった。

 こちらが名前選びそのものの面白さにひきずられそうになると、逆に彼女から「待った」がかかる、という場面もあった。ネーミングは横井さんをファシリテーターに、まだ生まれる前の会社に魂を吹き込んでいく作業だったのだ。

 こうして誕生した社名がSIGMAXYZ(シグマクシス)である。XYZはお客様、パートナー、そして我々を意味し、未知数という意味では無限の可能性も表す。それらをΣ(SIGMA)すなわち総和して、究極の価値(MAX)を生み出すという想いが込められている。XYZは3軸を示し、物事を3次元でとらえていきたいという当社の姿勢も表現されていて、シグマクシスの中には軸(AXIS)という言葉も隠れている。

 お客様のビジネス価値を創造するアグリゲーターを目指す当社は、様々なテクノロジーコンポーネントとビジネスコンポーネントを組み合わせて、お客様に提案をしていく。ブランドマネジメントの基点となる「社名」とビジョンを連動させるという横井さんの仕事は、企業戦略において大きな意味を持つ。お客様が望めば、ネーミング開発というビジネスコンポーネントを、今後横井さんというパートナーの力を借りて提案することもあるのかもしれないな、と今では思っている。

 それにしても「お客様、ビジネスパートナー、そして自社のコラボレーションで価値と喜びを創造したい」という我々の想いが、SIGMAXYZという社名で表現されるとは、一体誰が予想できただろう。一番驚いたのは、ビジョンを作った当の私なのかもしれない。どこの世界でも、プロにしかできない仕事があるのだと、素直に感服した。

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